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小学館 ガガガ文庫
白き帝国(2) 〜約束の戦旗〜 /犬村小六 -
1巻で王国が滅亡し、孤立無縁の中で再興を誓うガガ王子一行。この2巻では、辺境で反攻のために地作りをするような展開なのだけど、1巻最後の悲壮な雰囲気から比べて、2巻はやたらコミカルだなー。
いやー、ガガとノアの中心に、おバカでコミカルな描写が目立つ。そんなおバカな場面が後半のシリアスな場面で生きていく構成なのだけど、今回は作者の人も鬼畜ではなく、登場人物たちもそんなに酷い目に合わなくてよかったよかった。読み終わったあとに振り返ると、むしろガガたち一行にとって都合が良い展開が多すぎるよな。やがて、聖珠の継承者たちはその途中で死んでいくことが明示されている物語なので、毎回、味方が一人ひとり死んでいくこうな展開になるのかと思ってたよ。
まあ、ガガたち一行に都合の良い展開のわりに、物語そのものはあまり進んでないのは、ちょっと気になるなー。ラストまで刊行される前提であればもう少し展開早くてもいい気がするのだけど、なんだか、打ち切りエンドみたいなラストに見える(^^;。
敵味方入り混じる人間関係、配置も面白い。それにしても、ラスボス?のイリアスが何をしたいのか、さっぱりわからんのだよなー。
[ 2024.09.24 ]