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蓮見律子の推理交響楽 比翼のバルカローレ /杉井光

いつもの杉井光です、いつもの杉井光です(誉め言葉)。

いつもの主人公と傲岸不遜なヒロイン。そして、音楽を散りばめた少しせつなく哀しい話。どこを切っても杉井光節全開で、120%ファンの期待に応える物語。いやー、素晴らしい素晴らしい。

内容は、アフィリブログを運営している主人公の葉山理久央は、そのネットの文章を見た天才作曲家で傲岸不遜な蓮見律子に作詞を依頼され、いつの間にか蓮見律子の世話係のようなポジションに……。と、杉井光らしいいつもの主人公といつものヒロイン。そして、得意の音楽を題材にした物語で、ほんと「杉井光らしい」という感想しか出てこないな(笑)。せつなく綺麗なストーリーも健在で、読了後の余韻がまた素晴らしい。傑作。

杉井光の本領を発揮した物語は、ただただ素晴らしいのだけど、一点、ヒロインの蓮見律子は、『神様のメモ帳』のアリスと文章から受けるイメージは大して変わらないのに、年齢設定が20代半ばってどういうことだよ。ふつーに、10代にしとけよ。違和感ありまくりだろっ!! ……『ブックマートの金狼』でも感じたのだけど、杉井光は、中身は変えないのに年齢設定だけ変えるような安易な部分があって、これはさすがに雑すぎるので止めてくれないかなー。10代のヒロインと20代のヒロインは、魅力や描き方はぜんぜん別物になるハズで、そこを雑にするとか、作家としてちょっと酷すぎ。ただでさえ、タイトルに「蓮見律子」を冠しているのに、そこが雑とかありえないだろ。

[ 2017.08.27 ]