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アスキー・メディアワークス 電撃文庫
神様のメモ帳8 /杉井光 -
うわぁ、今になって、彩夏に纏わるあのはじまりの物語の再来か。相変わらず、せつなく哀しい筆致は素晴らしい。……でも、すごく重要なこのネタで、ニコイチなバランスの悪い構成になっているのは、もったいないよ。エンジェル・フィックスの話は、きちんと独立した一冊として書いてくれれば良かったのに。
この巻は、四代目を中心に、三代目襲来とエンジェル・フィックス再びな話を一つの物語に仕立ててるんだけど、これが中途半端でバランス悪いのよ。四代目と父親とのエピソードも彩夏の物語もいい話だっただけにもったいない。特に、エンジェル・フィックスのほうは、四代目との仲違いと修復の過程の描写が、かなり端折られていて、いまいち説得力弱くて唐突だよね。
それにしても、アリスの気持ちの駄々漏れ具合は、もう素晴らしすぎるねっ!! くらくらするぅ~~。
[ 2011.11.21 ]