サイレント・ウィッチ


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サイレント・ウィッチ 沈黙の魔女の隠しごと /依空まつり

ラノベ人気投票「好きラノ」の2021年上半期新作部門4位ということで読んでみました。「小説家なろう」からの書籍化作品。

って、表紙イラストから想像していたのと違って、学園ラブコメじゃねぇかっ!!
いや、今んとこ、ラブはない気がするけれど。もう、すげーおもしろい、めちゃくちゃおもしろいっ!!

そんな感じで内容は、めちゃくちゃ人見知りでコミ障な天才魔法少女が、任務のために、無理やり学園に潜入させられる、という話。魔法のあるファンタジー世界が舞台なのだけど、異世界ファンタジーというより、天才だけどポンコツな少女が、ハイソサエティな生徒会と一緒にドタバタを繰り広げる学園コメディだわ。ギャップの激しい主人公のモニカをはじめ、とにかく登場人物たちが楽しい。特に王子をはじめとした生徒会のメンバーとか、みんな、どこかしら性格が破綻してるよ(笑)。

そんな愉快な学園の謎を、ポンコツな主人公のモニカが解決していくという、ちょっと都合がよすぎる気はするのだけど、ミステリ仕掛けの展開もまた楽しい!! ただ、軸となる大きな謎はまだ見えない気がするのだけど、続きはどうするんだろ? 先が気になる~~。

[ 2021.08.11 ]


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サイレント・ウィッチII 沈黙の魔女の隠しごと /依空まつり

リディル王国七賢人の一人、実態は人見知りでポンコツな少女が、王子を護るために学園に潜入するというシリーズ第二弾。

この二巻では、新キャラのグレンやケイシーを加え、主人公のモニカが、不器用ながらも交友関係を広げ、少しづつ成長を見せていく。と、いやぁ、学園のコミカルなドタバタを織り交ぜつつ、王子襲撃の犯人を匂わせながら進む物語がせつないよねぇ。笑いも涙もある展開が素晴らしい。しかし、貴族の子女中心の名門校で生徒数もそんなに多いわけではないだろうに、一人また一人とどんどんクラスメイトが減っているのは気のせいですか(^^;。

とにかく、良質なドタバタ学園ラブコメとして非常に楽しい!! さらにここにきて、フェリクス王子のおかしな性癖も明らかになり、いよいよ続きが楽しみすぎる。でも、学園ラブコメとしてはいいとして、王子周辺の派閥争いみたいな話はどうするんだろ? 一応、第一王子派が出てはきたけれど。

[ 2021.10.18 ]


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サイレント・ウィッチIII 沈黙の魔女の隠しごと /依空まつり

実はポンコツな天才魔法少女モニカが、王子を護るために学園に潜入するシリーズ第三弾。今回は、魔術師養成機関ミネルヴァ時代のトラウマからのチェス大会とお忍びでのお祭りイベント。役割的にかつての友人バーニーが予想以上に酷く嫌なキャラなんだけど、それ以上にモニカの異常さが際立っていて、ちょっと怖いよね。

それにしても、帝国の暗躍や他の七賢人の思惑を重ねながらのラブコメ展開は、やっぱ、すげー楽しいっ!! お祭りでのあの一夜でモニカとフェリクス殿下の運命に大きな変化がっていう展開になっていくんだろうけど、ルイスのモニカ評とか、実際のモニカの言動とか、本質的なところで人間として壊れているモニカが、ふつーに恋愛するような展開になるかというと、いやー、今後がマジ楽しみだわ。フェリクス殿下の背景も色々見え隠れしてきていて、そちらも今後が楽しみで、うわー、次巻もめちゃ期待するしかないっ!!

[ 2022.02.14 ]


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サイレント・ウィッチIV 沈黙の魔女の隠しごと /依空まつり

コミ障ポンコツ魔法少女・モニカの活躍を描いた本作、今回は学園祭編かー。学外の来訪者が多く訪れる中、第二王子のフェリクスを陰で護衛しつつ、学生らしく学園祭を楽しみつつ、と、いやー、「今年で最期」と何度も重ねて描写されるのがせつない。そして、うわぁ、七賢人として異常さを強調されてたモニカが、すっかりフツーの人間になってきているのが、やっぱ来年を思うと、ますますせつないなー。

しかし、もう完全に恋愛バトルが主軸になってきてるなー。モニカとフェリクス、シリルの三角関係になっていて、さらに、ブリジットも参戦とか、いいぞ、もっとやれ!! 恋愛バトル以外では帝国の刺客も出てくるんだけど、これ、フェリクスの生命を狙うという感じではなく、出生の秘密を探るとかそっちっぽいんだけど、護衛としてのモニカの存在意義は(^^;。いや、フェリクスの秘密の方が恋愛に直結しそうでおもしろいんだけど、どうなるんだこれ? 続きが楽しみだっ。

[ 2022.08.22 ]


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サイレント・ウィッチIV —after— 沈黙の魔女の事件簿 /依空まつり

番外編。と言っても、時系列的に4巻の続きなので、別に5巻で良かったんじゃ。全編書き下ろしの短編集ということで、Web版前提で考えると、本編ではないということなんだろうけど。

まあ、本編ではないので、大きな事件が起こるわけでもなく、日常の些細な出来事をまとめた短編集になってます。いや、このシリーズ、別に、大きな事件がなくたっていいじゃん。フツーの日常が続くだけでも、全然、おもしろいよね。そして、探偵ネタを軸に、綺麗に一冊にまとめているの、上手いよね。素敵な一冊だ。

ただ、日常の出来事中心なのにアイクのネタを持ってくるのは、どうなんだろう。あれはプレミアムな出来事じゃなかったのか? てか、フェリクスをちょっと崩しすぎな気がするなー。本編より、お茶目すぎやしないか(^^;。

[ 2022.11.28 ]


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サイレント・ウィッチV 沈黙の魔女の隠しごと /依空まつり

いやいやいや、流石にバレるだろーーーっ!!

冬休み。セレンディア学園も休校となる中、モニカは、生徒会会計のモニカ・ノートンではなく、七賢人<沈黙の魔女>のモニカ・エヴァレットとして、第二王子フェリクスの護衛をすることに。という感じで、正体を隠して?フェリクスと四六時中一緒にいることになる展開になのだけど、いくらフードとヴェールで顔を隠すと言っても、普通バレるだろーーーー。いや、読者からツッコまれることも含めてお約束で、そこがおもしろいのだけどさ(笑)。

いつもの学園生活はないので、いつもの「サイレント・ウィッチ」とは、ちょっと感じが違うのだけど、今回は、いかにも物語の転機になりそうなエピソードですね。全体像が見えてきて、今後が楽しみ。というか、これで一気にエンディングに向けて動くのかとも思ったのだけど、エピローグの後のショートエピソードを読む限り、まだまだドタバタ学園ラブコメが続きそうかしらん。そして、グレンとエリアーヌの関係はいかに!?

[ 2023.02.11 ]


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サイレント・ウィッチVI 沈黙の魔女の隠しごと /依空まつり

いいところで次巻に引くなー。続きは冬かー。

正体を隠して学園に潜入する、「沈黙の魔女」ことモニカの活躍を描いた『サイレント・ウィッチ』も6巻目。第二王子で生徒会長のフェリクスが「沈黙の魔女」の正体を探り、生徒副会長のシリルもモニカに違和感を抱く中、モニカの正体を知るディーが転校してきて……、という感じで、だんだんモニカの秘密がバレつつあるなー。ただ、ラスボスのクロックフォード公爵はようやく顔を見せた程度で物語の展開はまだまだこれからなんだよなー。

まあ、今回は、いろいろな仕込みをするのがメインで、大きな山場もなく終わってしまった印象。いや、ディー先輩とのアレコレはあったけどさー。魅せ場としては、イザベルが最高だった。何はともあれ、早く続きが読みてー。

[ 2023.08.11 ]


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サイレント・ウィッチ —another— 結界の魔術師の成り上がり(上) /依空まつり

<結界の魔術師>ルイス・ミラーの学生時代を描いた番外編。娼婦の遺児として寒村で生きていた少年が、王子も入学するような名門の魔術師養成機関ミネルヴァに通うことになり、育ちの悪さから無茶苦茶し、やがて恋をするまで。ルイスの本編で見せる常識的な振る舞いと、「ミネルヴァの悪童」と呼ばれる素行の悪さのギャップが楽しく、そして、社会の底辺で将来を考えるもしなかった少年が、大切な人を見つけ人生の目標を見つける、すごく良い青春物語だね。

いやー、ルイスの無茶苦茶ぶりが楽しい一方、それが生まれからくるものなので少し哀しく、そして、そんなルイスを見守る周りの人たちが温かくていいよね。ルイスの才能を見出した<紫煙の魔術師>ラザフォード、ルイスの退学を訴えつつも真摯に魔術を指導するメイジャー先生、寮で同室のオーエン、友人となる第一王子のライオネル、そして恋人となるロザリー。ほんと暖かく良い物語。

1冊でわりと綺麗に纏まっているのに上巻ということは、下巻ではモニカとの絡みも描かれるのかしらん。ルイスも明らかな天才なのに、そのルイスから見たモニカ。いろんな意味で怖いわー。

[ 2023.12.22 ]


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サイレント・ウィッチVII 沈黙の魔女の隠しごと /依空まつり

この作品、最高に素晴らしい。特に今回は、七賢人の派手なバトルから後半はいよいよ物語の根幹に迫っていく内容で、もうホント、めちゃくちゃおもしろかったぁぁぁぁっっっ!!

そゆわけで、まずは前巻から引き続き、<宝石の魔術師>エマニュエルとの戦い。終わってみるとルイスやモニカたちの完勝に見えるのだけど、七賢人の一人でも欠けていたらおそらく負けていたような紙一重の勝利でしかなく、七賢人が大業を次々と繰り出す展開が熱かったっっっ!! 古代の魔導具<偽王の笛ガラニス>の力を悪用しているとはいえ、間違いなくエマニュエルは他の七賢人を圧倒していたよねぇ。

まあ、才能や能力があっても、結局、最後はルイスが完勝する未来しか見えなかったわけだけど(^^;。いや、この巻の前に、番外編でルイスの過去を描いたのがいい感じに効いているよね。エマニュエルは自身の才能のなさに悩んでたわけだけど、全く違う価値観のルイスがすごく生きてた。

後半は、いよいよ物語の根幹に迫っていくわけだけど、うわぁ、ブリジットってそうだったのか!! これはもうブリジットの株が上がりまくりですよ。せつないせつない。……そして、もうほとんど第二王子・フェリクスの正体は明らかなんだけど、結末まではまだ二転三転ありそうで、マジに続きが楽しみすぎるっ!!!

[ 2024.02.12 ]


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サイレント・ウィッチ —another— 結界の魔術師の成り上がり(下) /依空まつり

<結界の魔術師>ルイス・ミラーの過去を描いた番外編の続き。今回は七賢人になるための選考会がメイン。

すでにミネルヴァを卒業しているので、前回と違って、ルイスをはじめ登場人物たちの描かれ方も本編とそれほど変わらなくなってるね。基本はルイスとロザリーの結婚を目前としたすれ違いラブなのだけど、1mmも疑わない一途なルイスがいろいろおかしい。だいたい悪いのはロザリーの父親なのだけど、すでにルイスを認めていることが見てとれるんだよなぁ。まあ、物語の都合上、みんなコミュニケーションが破綻しすぎてるのが愉快すぎるのだけど。

それにしても、いやー、ルイス視点から見たモニカが、ほんと化け物すぎる。ルイスもモニカも、その後七賢人になるのだけど、ここまでポテンシャルの差があるのは、複雑な心情にもなるよなぁ。

[ 2024.05.06 ]


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サイレント・ウィッチVIII 沈黙の魔女の隠しごと /依空まつり

ラストシーンで泣いた(T-T)。ラストに向けて、一気に物語が動きましたね。

アニメ化も決まった『サイレント・ウィッチ』。最新の第八巻は、いよいよ物語の核心へ。一気に物語が動いて、その展開にも驚きなのだけど、それはとにかく、モニカの悩める心情と、そこからの決意の描き方が素晴らしいね。ほんとにラストシーンとそこに至る全てが秀逸で、マジ泣ける。素晴らしい。

一方、フェリクスの事情は、まあ、そうですよね。<をい。きちんと組み立てられた物語だけあって予想通りなのだけど、それよりもクロックフォード侯爵側の事情が気になる。すでに権力は手中にしていて、あとは戦争がしたいだけなら、もっとやりようがあるように思うんだよなー。長年かけた計画のわりに、詰めが甘いというかなんというか。あと、<星詠みの魔女>との関係が気になるよねー。

まあ、ここまでくるとラスト目前だと思うのだけど、いやー、クライマックスがどう描かれるか、楽しみで仕方ないっ!!!

[ 2024.08.13 ]