好きなら、言っちゃえ!! 告白しちゃえ!! - 2017年1月


2017 1 4

ライトノベル投票企画「好きラノ 2016下」をはじめました。ご投票お願いいたしますm(__)m。

で、毎回、投票の目安として、この半年間に出たライトノベルのリストを作成しているのですが、今回は、1,250冊ほどになりました(このリストにない小説についても投票は可能です)。ラノベの杜のDB検索 のリストを見ても 月に180~200冊ほど登録されているようなので、半年間に発売されているライトノベルは、おおよそ1,200冊程度といっていいのではないでしょうか。一年間だと2,400冊ほど。これ、全部把握してる人いるんですかね(^^;。

私が、ライトノベルとしてリストに載せるスタンスは、以下の通りとしています。

  • ライトノベルとして投票されそうな小説(=ライトノベルとして認知されそうな小説)はできるだけ載せる
  • ただし、アニメ、漫画、ゲームのノベライズ、単行本の文庫化のようなものは、ある程度省く

毎回、どこまでをライトノベルとしてリストに載せるかは悩みどころなのですが、せっかくなので、どの辺りまでをライトノベルとみなすべきか、リストを作る際に考慮してるところを纏めてみます。

ライトノベルの定義

「ライトノベル」とは、一般に言われているほど曖昧ではなく、“ゲームや漫画を楽しむような若者向けのエンターテイメント小説”と基本的にイコールです。近年では、30代以上をターゲットにしているライトノベルレーベルも増えていますが、2017年現在、ライトノベルレーベルの主なターゲットは10代後半~20代なので、まあ、「若者向け」でいいと思っています。

この“ゲームや漫画を楽しむような若者向けのエンターテイメント小説”を判別するために、良くライトノベル定義論で挙げられる「ライトノベルレーベルから出ているか?」「表紙がアニメ調のイラストか?」という手法をとるわけですが、実際にリストを作成しようとすると、これがなかなか悩ましい。ライト文芸はライトノベルに含めるべきか? ジュブナイルポルノは? この新レーベルのターゲット層はそもそもどこだ? レーベルのない単行本はどうする? と。以下、具体的にそれぞれについて書いていきたいと思います。

狭義のライトノベルレーベル

高校生~20代を主なターゲットとする文庫サイズのレーベル。電撃文庫、富士見ファンタジア文庫、角川スニーカー文庫、MF文庫J、ファミ通文庫、スーパーダッシュ文庫、GA文庫、講談社ラノベ文庫、ガガガ文庫、オーバーラップ文庫、一迅社文庫など。これらのレーベルから出ていれば、間違いなくライトノベルと言い切ってよいと思います。

狭義のライトノベルレーベル(少女向け)

集英社コバルト文庫、角川ビーンズ文庫、講談社X文庫ホワイトハート、ビーズログ文庫、一迅社文庫アイリス、ルルル文庫など。特に男性だと、ライトノベルに入れ忘れることも多いのですが、これらもライトノベルで間違いないでしょう。

ライト文芸レーベル(なろう系を除く)

狭義のライトノベルに比べて、一般寄りといわれる文庫レーベル。メディアワークス文庫、新潮文庫nex、講談社タイガ、集英社オレンジ文庫、富士見L文庫など。「ライト文芸」「キャラノベ」「大人向けライトノベル」のようにライトノベルとは別物扱いされることも多いですが、作家陣やターゲット層は狭義のライトノベルとあまり差がなく、実質的にはライトノベルとイコールと考えていいと思います。

なろう系レーベル

Web小説のノベライズを中心としたレーベル。ヒーロー文庫、モンスター文庫、カドカワBOOKS、アルファポリス、アース・スターノベルなど。エンターブレインや宝島社から単行本として出ているものも含みます。1990年代に流行した異世界ファンタジーが中心で、価格も狭義のライトノベルに比べて高めに設定されているなど、ターゲット層は1990年代にライトノベルを読んでいた30代以上を中心とするレーベルも多い。ターゲットの年齢層が「若者」というにはやや高めなのですが、アニメ調のイラストを使用してるなど、これらをライトノベルに入れないわけにはいかないですよね。……ただ、いつの間にか新レーベルが出てきたりするので、私が把握しきていないのが問題。<をい

ジュブナイルポルノ

美少女文庫、二次元ドリーム文庫、ビギニングノベル等の18禁レーベル。出版社側はライトノベルを名乗っていることが多く、Amazonでもライトノベルにカテゴライズされている。ただ、ライトノベルの評論本などでは、あまりライトノベルに含めることはないので、毎回悩みながらも、今のところ、リストには載せていません。もう少し、投票、要望があれば、検討したいところです。

BL、ティーンズラブ系

女性向けの18禁ありのレーベルという認識であってますか?(^^;。角川ルビー文庫、キャラ文庫、花丸文庫、オパール文庫、蜜夢文庫など。……いや、ここら辺のレーベルについては、まったく知識がなく、また、好きラノではほぼ投票されないだろうということでリストには入れていません。もちろん、投票自体は可能です。

SF、ミステリー専門レーベル

SFやミステリーのような専門レーベルは、そもそも「若者向けか否か」と区切るのは適さないと思うのですが、ハヤカワ文庫JAは、読者層や作家陣が重なっており、また、歴史的にもライトノベルに含めることが多いので、リストに含めています。ハヤカワ文庫JAをいれるなら、創元SF文庫や創元推理文庫もリストに含めてもいいような気はするのですが、一部作家の作品を除くと、あまりライトノベル扱いされることはないような気がするので、今のところ、含めていません。

新書ノベルス

講談社ノベルス、朝日ノベルズ、C★NOVELSファンタジアなど、新書サイズのレーベルは、文庫に比べて価格が高い=ターゲット層がやや高めになるため、ライトノベルに含めるかは昔から議論になるところですが、朝日ノベルズやC★NOVELSファンタジアは、出版されているタイトルを見る限り、ライトノベルの範疇に入ると考えていいと思います。ただ、そもそも発行点数が少なくなっているので、気がついたら入れる感じです。そして、いつも俺を悩ます講談社ノベルス……。や、昔の講談社ノベルスは、もっとライトノベル的な要素が強かったと思うのですが、最近は、西尾維新以外はリストに入れなくていいかな、と思ってますが。

その他

レーベルがない単行本はほんとに悩ましい。エンターブレインや宝島社、TOブックスなどは、実質はなろう系レーベルのようなものなので、一冊ずつ見ればわかるのですが、一冊ずつ見ないとわからないというのは探しにくいんですよね。米澤穂信や桜庭一樹のように一般にも人気が出て、いつの間にかライトノベルレーベル以外で出すようになったシリーズなんかも難しい。……ここら辺は、ラノベの杜 を見て、それっぽいのをリストに入れていれています。しかし、リストを作るのに、いちいち探して確認しないといけないというのは、購入するときを考えても、本来の読者層までリーチしにくいということだと思うのですが、出版社側でもうちょっとわかりやすくしてもらえないものか……。

[ ラノベが年間2,400冊出てる話とどこまでをラノベに含めるか ]


2017 1 5

オーバーラップ オーバーラップ文庫
最果てのパラディンIII<上> 鉄錆の山の王 /柳野かなた

良い意味で王道、良質なファンタジーになったなぁ。今回は、これまた王道な竜退治の前編。仲間とともに《獣の森》に巣食うキマイラを倒して二年、新たな街を発展させるなど領主として活躍する中、邪竜復活の啓示を受け……、と、この上巻は竜退治に旅立つまでなのだけど、ウィルでは万に一つも勝てる見込みのない強大な敵との闘いに赴く決意を丁寧に描く内容で、これは素晴らしいファンタジーです。

二年経って、ウィルはともかく、メネルが大幅にレベルアップしてたのは、ちと都合が良すぎる気もしたのだけど、まあ、仲間にも恵まれながらも、女っ気がないのは相変わらず。あくまで硬派に進めるつもりかっ。なにはともあれ、同時刊行されている下巻も、引き続き楽しみだぜっ!!

[ 最果てのパラディン ]


2017 1 7

オーバーラップ オーバーラップ文庫
最果てのパラディンIII<下> 鉄錆の山の王 /柳野かなた

どうにも女っ気がないと思っていたのだけど、そういう展開かいっ!! 元はなろう発の良質な正統派異世界ファンタジー。今回は、圧倒的な力を見せる邪竜討伐なのだけど、主人公の懊悩と決心を描きつつのその後の熱いバトルが素晴らしいな。

神によって勝ち目のない戦いであることが啓示されたり、ガスによって話し合いによる解決が示唆されたり、どう考えても強すぎる敵に対して搦め手で攻めるのかと思ったら、まさかの正面から乗り越える展開で、これは熱すぎるっ!! 道中、美人エルフが仲間になったり、前巻でメネルが大幅に強化されたりしてるのに、結局、ウィル一人の闘いとして完結していて、王道だけど、これはどういう(^^;。

しかし、ここで最強レベルの邪竜を倒してしまうと、あとはそれこそラスボスの《上王》ぐらいしか敵がいないような気がするんだけど、続きはどうするんだろ? まあ、強敵を出せばいいというもんでもないんだろうけど。

[ 最果てのパラディン ]


2017 1 8

彩流社
コバルト文庫で辿る少女小説変遷史 /嵯峨景子

タイトルには“コバルト文庫”とあるけれど、もちろんコバルト文庫だけでなく、少女小説史50年をエビデンスを踏まえつつ纏めた良書。1966年に刊行された『小説ジュニア』から現在のウェブ小説、ライト文芸に至るまでの少女小説の変遷については、これ一冊で押えることができる。少年向けライトノベルとも陰に陽に関連しており、ライトノベルを語るうえで必読な一冊。

それにしても、今の少女小説って、ここまで危機的状況に陥っていたのか。中高生にはすでに読まれなくなって久しく、つまり新規読者の流入は止まっていて、かつて読者だった社会人女性がそのまま読み続けているだけという状況。雑誌『Cobalt』の休刊も大きなニュースだったけれど、コバルト文庫の発行点数も、2005年には年間180冊近く出していたのが、2015年には40冊程度と、落ち込みが酷いんだよね。雑誌休刊、新人賞募集中止、レーベル規模の縮小、リニューアル、路線変更等も相次いでいる。

帯で、新井素子が「とても面白かった」とコメントを寄せてるのだけど、いやいや、少女小説が存続の危機にあることを示す内容なのに、「面白かった」というのはどういうことだ?

以下、メモ代わりに簡単に。

  • 1966年『小説ジュニア』創刊
    それまでのロマンチックな少女小説に対抗する形で生まれ、リアルな青春、性と愛、文学志向という辺りが特徴。文学の入り口として機能する一方、ポルノ的に消化されることも
  • 1970年後半、若手少女小説家たちの登場
    1977年氷室冴子、正木ノン、新井素子、1978年久美沙織、1979年田中雅美と若手作家が相次いでデビュー。彼女らの登場により少女向けの小説は、おじさんが書く文学の入門書から、同世代の作家が書くエンターテイメント小説として生まれ変わる。また、この変化は作家側編集側も自覚しており、この時から意図的戦略的に“少女小説”を名乗るようになる
  • 1987年、ティーンズハート創刊
    コバルトと双璧をなすティーンズハートが創刊。コバルトが文学少女向けだったのに対し、ティーンズハートは読書初心者向け。ティーンズハートが少女小説の読者層の拡大に貢献し、80年代後半に少女小説を一大ブームに導く
  • 1990年代、ファンタジーとBLの時代
    少女小説の大ブーム、学園ラブコメ全盛期に、前田珠子、若木未生、桑原水菜がデビュー。ティーンズハートが失速していく中、ファンタジーやBLなど少女小説の幅を拡張することで新たな読者を獲得し、1990年代を牽引していく
  • 2000年代、少女小説の地位低下と女性主人公への回帰
    少女小説はかつて中高生女子の読み物として大きな地位を占めていたが、1990年代中頃から中高生女子の読む本が多様化。2000年代になると、少年向けライトノベルとケータイ小説にとって代わられるようになる。結果、幅広い内容を受け入れていた少女小説は、より少女小説らしい内容に純化。特に、少年主人公と学園モノは消えていくことに
  • そして、現在。姫嫁とティーンズラブ
    少女小説の純化は読者層の高年齢化、固定化を伴いながらさらに進み、今の「姫嫁」作品ばかりの状況に至る。「姫嫁」作品とは、主人公の属性が「姫」や「嫁」で、相手からひたすら溺愛される内容のもの。さらに最近では主人公の属性に「オタク」や「ひきこもり」が加わり、ストレスなくヒロイン気分が堪能できるのがポイントになっている。ティーンズラブも一大勢力となっているが、これも「姫嫁」作品と基本は同じで、性的要素が含まれる点が異なる。しかし、この「姫嫁」作品も2013年頃には飽和し、少女小説は似たような作品ばかりになり人気も低迷、生き詰まりを見せている
  • その他、最近の状況
    ボカロ小説はビーンズ文庫中心に売り上げに貢献/ウェブ小説は拡大傾向だが少年向けほどのムーブメントにはなってない/ケータイ小説は多様化しながら今も一ジャンルを築いている/ライト文芸は硬直化した少女小説に新風を吹き込むと期待されるが少女小説の市場を大きく奪っているのと少女小説同様にすでに画一化がみられるのが懸念

[ コバルト文庫で辿る少女小説変遷史 ]


2017 1 9

小学館 ガガガ文庫
妹さえいればいい。6 /平坂読

カニ公、怖かった……。

そゆわけで、ラノベ作家の日常を赤裸々に描いたシリーズの第6巻。前巻、失恋した京だけど、その後もきちんとフォローする描き方で好感が持てるよな。そして、今回はカニ公のターン。わりと通常運転かと思ったら、「その頃の彼女」が適度な唐突感もあり怖かった。まだ、千尋のネタとか残っているのに、これで、この先の展開がわからなくなってきたな。

で、今回の見どころは、新人賞授賞式の笠松青葉だと思うのだけど、まあ、そういう反応になるよねー。カニ公フォロワーというキャラなので、今度の絡み方が楽しみ。いや、今後も出番あるよな(^^;。あとは、「眼鏡をかけてる感じで」って、おい(笑)。

[ 妹さえいればいい。 ]


2017 1 12

KADOKAWA 富士見ファンタジア文庫
ゲーマーズ! 6 ぼっちゲーマーと告白チェインコンボ /葵せきな

うひゃ~~、ごろごろごろ~~~。これは、思わず転がってしまうぐらい、素晴らしくって楽しい展開すぎる~~。

って、修復不可能と思った前巻のヒキが、都合良くごまかされた感じがするなっ!! 遊園地での修羅場から、お母様に誤解されるほどの仲の良さを見せる展開。もう、すれ違いなんか関係なく、いちゃいちゃいちゃいちゃしてればいいんですよ。楽しい楽しい。そして、弟さん、なんちゅうキャラだ(笑)。って、そろそろエンディングが見えはじめてきてるような気がするのだけど、今から物語に絡んでくるの??

で、もちろん一筋縄でいくわけではなく、ラストでそう展開がぶち込まれてくるわけだけど、このタイミングでなのか~~。一波乱起こすには、なかなかシンドイ気がするのですけど。

[ ゲーマーズ! ]


2017 1 15

ライトノベル感想ブログやtwitterのラノベ読みによるライトノベル人気投票「好きなライトノベルを投票しよう!! 2016年下期」、総投票数1,330票と多数の投票をいただきました。特に今回は、多くの作家の方からも投票の呼びかけをしていただきありがとうございました。このエントリでは、2016年下半期に発売された1,200冊を超えるライトノベルの中から選ばれた作品を纏めていきます。

それぞれの投票については、「好きなライトノベルを投票しよう!! 2016年下期」をご覧ください。また、twitterでの投票については #好きラノ でも見ることができます。(twitter投票については、今回、速報順位の発表後に集計漏れが多数見つかったため再集計を行いました。そのため、速報発表時と順位、票数が異なるものがあります。また、twitter検索を用いて投票を集計しているため、集計漏れの可能性があります。ご了承ください)

総合

1位(40票) モンスター娘のお医者さん(2) /折口良乃

魔族と人間が共存する街でモンスター娘の診察を行う診療所の物語。とらのあな や メロンブックスで、タペストリー付き限定版が発売されるなど、ダッシュエックス文庫も力を入れていることが伺われるシリーズです。作者からの呼びかけもあり、広くtwitterで票を集め、2位に大差をつけて 堂々の1位となりました。

2位(28票) 転生吸血鬼さんはお昼寝がしたい(2) /ちょきんぎょ。

丁寧系無気力少年が異世界で転生したのは吸血鬼の美少女。アース・スターノベルから出版された「小説家になろう」出身の作品。作者からの呼びかけで多くの票を集め、熱心なファンの支持を集めていることが伺えます。

3位(23票) 魔王とアン まったりゆったり世界征服(1) /47AgDragon

かつて大陸を巻き込み全土を席巻した封じられし魔王と、その封印を解き放った魔族のアン。そんな二人の世界征服まったりファンタジー。こちらも『転生吸血鬼さんはお昼寝がしたい』同様「小説家になろう」出身の作品で、作者からの呼びかけによって多くの票を集めました。

4位(21票) 月とライカと吸血姫 /牧野圭祐

宙に憧れる人間の青年と吸血鬼の少女が人類史上初の有人宇宙飛行を目指す物語。ライトノベル感想リンク集読書メーターの感想を見ても非常に評価が高く、2016年12月20日発売とまだ発売日から間もないにもかかわらず(まだ読み終えてない人も多いと推測されるのに)、twitter票Web票ともに、多くの票を集めました。

5位(17票) メロディ・リリック・アイドル・マジック /石川博品

みんな大好き石川博品の最新作。女子高生アイドルたちがしのぎを削る街を舞台にした、メロディアスでリリカルなアイドル・熱血ラブコメディ。石川博品の作品は耳刈ネルリシリーズから熱狂的な固定ファンに支えられ、「好きラノ」では、毎回、上位に入る常連ですが、今回も当然のように票を集めています。

以下、10位までは、次のようになります。

  • 6位(15票) <Infinite Dendrogram>―インフィニット・デンドログラム― 1.可能性の始まり /海道左近
  • 7位(13票) 勇者のクズ1 /ロケット商会
  • 7位(13票) りゅうおうのおしごと!(4) /白鳥士郎
  • 7位(13票) 友達いらない同盟 /園生凪
  • 10位(12票) ソードアート・オンライン(18) アリシゼーション・ラスティング /川原礫

次に、2016年下半期に出た新作と2016年上半期以前から続いている既存シリーズをシリーズ単位で再集計したランキングです。新作には少年系が強い「好きラノ」では珍しく、角川ビーンズ文庫の『嘘つき婚約コンチェルト』がランクインしています。

新作

  • 1位(23票) 魔王とアン /47AgDragon
  • 2位(21票) 月とライカと吸血姫 /牧野圭祐
  • 3位(17票) メロディ・リリック・アイドル・マジック /石川博品
  • 4位(15票) インフィニット・デンドログラム /海道左近
  • 5位(13票) 勇者のクズ /ロケット商会
  • 5位(13票) 友達いらない同盟 /園生凪
  • 7位(12票) Babel /古宮九時
  • 8位(11票) 異世界に来たみたいだけど如何すれば良いのだろう /舞
  • 9位(10票) 嘘つき婚約コンチェルト /永瀬さらさ
  • 10位( 9票) やがて恋するヴィヴィ・レイン /犬村小六
  • 10位( 9票) 自動販売機に生まれ変わった俺は迷宮を彷徨う /昼熊

既刊

  • 1位(40票) モンスター娘のお医者さん /折口良乃
  • 2位(28票) 転生吸血鬼さんはお昼寝がしたい /ちょきんぎょ。
  • 3位(19票) 最果てのパラディン /柳野かなた
  • 4位(14票) ゲーマーズ! /葵せきな
  • 5位(13票) りゅうおうのおしごと! /白鳥士郎
  • 5位(13票) 本好きの下剋上 /香月美夜
  • 7位(12票) ソードアート・オンライン /川原礫
  • 7位(12票) 狼と香辛料 /支倉凍砂
  • 9位(10票) ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか /大森藤ノ
  • 9位(10票) ゴブリンスレイヤー /蝸牛くも
  • 9位(10票) この恋と、その未来。 /森橋ビンゴ
  • 9位(10票) 冴えない彼女の育てかた /丸戸史明

最後にTwitter票とWeb票をわけたランキングです。Twitter票は投票の敷居が低いため、なろう系の作品やメジャーな作品が比較的目立ち、また、フォロワーからフォロワーに投票動向が拡散することが多いので似たような作品に集中する傾向があります。Web票は年間に何百冊も読むようなライトノベル感想ブログからの投票が多いため、マニア受けする作品に投票が集まる傾向があります。大半をWeb票で集めたWeb票1位の『友達いらない同盟』が目立ちますね。

Twitter票

  • 1位(40票) モンスター娘のお医者さん(2) /折口良乃
  • 2位(28票) 転生吸血鬼さんはお昼寝がしたい 2 /ちょきんぎょ。
  • 3位(23票) 魔王とアン まったりゆったり世界征服 1 /47AgDragon
  • 4位(16票) 月とライカと吸血姫 /牧野圭祐
  • 4位(13票) 勇者のクズ1 /ロケット商会
  • 6位(11票) メロディ・リリック・アイドル・マジック /石川博品
  • 6位(11票) ソードアート・オンライン(18) アリシゼーション・ラスティング /川原礫
  • 6位(11票) 異世界に来たみたいだけど如何すれば良いのだろう(1) /舞
  • 9位(10票) <Infinite Dendrogram>―インフィニット・デンドログラム― 1.可能性の始まり /海道左近
  • 10位( 9票) 最果てのパラディンII 獣の森の射手 /柳野かなた
  • 10位( 9票) 最果てのパラディンIII<下> 鉄錆の山の王 /柳野かなた
  • 10位( 9票) 本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ 第三部 「領主の養女 I」 /香月美夜
  • 10位( 9票) ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか(11) /大森藤ノ

Web票

  • 1位( 8票) 友達いらない同盟 /園生凪
  • 2位( 6票) りゅうおうのおしごと!(4) /白鳥士郎
  • 2位( 6票) メロディ・リリック・アイドル・マジック /石川博品
  • 2位( 6票) Babel II ―剣の王と崩れゆく言葉― /古宮九時
  • 5位( 5票) インスタント・ビジョン 3分間の未来視宣告 /永菜葉一
  • 5位( 5票) さよなら、サイキック 1.恋と重力のロンド /清野静
  • 5位( 5票) <Infinite Dendrogram>―インフィニット・デンドログラム― 1.可能性の始まり /海道左近
  • 5位( 5票) 自動販売機に生まれ変わった俺は迷宮を彷徨う /昼熊
  • 5位( 5票) いつかの空、君との魔法 /藤宮カズキ
  • 5位( 5票) やがて恋するヴィヴィ・レイン(1) /犬村小六
  • 5位( 5票) 月とライカと吸血姫 /牧野圭祐

[ 好きラノ2016下、投票結果のまとめ ]


2017 1 18

KADOKAWA 電撃文庫
手のひらの恋と世界の王の娘たち /岩田洋季

八人の王の娘たちによる世界をかけた代理戦争と思わせてからのラブバトルかと思ったら、まさか、一組のカップルによる激甘なラブコメだとっ。この内容は、まったく想像してなかったよ。流石すぎるだろ、岩田洋季っっっ!!

いや、八つの平行世界が交わる地にある八重ノ学園。その学園にそれぞれの世界を統べる王の娘が入学することで、今、世界間での代理戦争がはじまる……。というような内容ですよ。そこは岩田洋季なので戦争モノではなくラブコメになるのはわかるんですけど、この設定で、どうしてラブバトルですらなく、恋愛に不器用な羊子を、ほかの姫様たちが応援するようなラブコメになるんですかっ!! ほんとうに凄すぎるわぁ~~。

まあ、恋愛に不器用な羊子と美哉を微笑ましく見守るようなラブコメで非常に楽しいのだけど、気になったのは、羊子のキャラデザ。文章から受ける印象とイラストのそれがどうにも違っていて、致命的にすら思える。羊子の口調や剣術系な来歴を見るに、ボクっ娘ではないけれど、可愛いというよりも凛々しい系の女子なんですよ。にもかかわらず、イラストはどう見ても可愛くて女の子した女の子。そこが読んでいて、どうにも気になって仕方ない。ヒロインだから可愛ければなんでもいいというわけでもないと思うのだけど、もうちょっとなんとかならなかったものか……。

[ 手のひらの恋と世界の王の娘たち ]


2017 1 21

SBクリエイティブ GA文庫
ゴブリンスレイヤー4 /蝸牛くも

4巻は短編集。短編が10本ほど収録されているけれど、『ゴブリンスレイヤー』は、やっぱ、ゴブリンに尊厳を犯される被害者がいたり、ゴブリンスレイヤーがきちんとゴブリンを倒す話がおもしろいな。そういうわけで、第4章「ありふれたゴブリンの巣のお話」がおもしろかった。ただ、すでに定型&マンネリになっているのがツライ。

それ以外の短編も普通におもしろいのだけど、なかでも、新米戦士と見習聖女のお話がよかった。一歩間違えると全滅しそうで、安心して読めないところがよい。<をい。それ以外は、わりとほのぼのとした話が多く、うーん、それぞれの短編の出来は悪くないのだけど、やはり『ゴブリンスレイヤー』でやる必要を感じないんだよなぁ。もっと殺伐とした絶望を見せてほしい。<をい

[ ゴブリンスレイヤー ]


2017 1 24

小学館 ガガガ文庫
月とライカと吸血姫 /牧野圭祐

米ソの宇宙開発競争が過熱していた1960年。ソビエト連邦は世界初の有人宇宙飛行を目指し、実験台として犬や猿の代わりに吸血鬼を宇宙へ送る「ノスフェラトゥ計画」を進めていた……。って、舞台はソ連ではなく仮想の国かっ!!

そゆわけで、実験台に選ばれた吸血鬼の少女とその監視役の少年との、良い意味で、非常にベタで予想そのまんまなボーイ・ミーツ・ガール。素人は先の読めない展開を望みがちですが、王道こそ正義。素晴らしきかな、ベタでベタベタな展開。これぞ至高。予想通り、期待通りに、きちんとラストで泣かせる展開は、マジ素晴らしいっ!!

ただ、もったいないのは設定で、史実のソ連の宇宙開発をベースにしてるのだけど、そうであるなら、もっと細部まで史実に寄せてリアリティレベルも上げて、単なるボーイ・ミーツ・ガールだけで終わらない物語に仕立てるか、もしくは、もっとファンタジーの色をのせて、よりドラマチックな物語にしてほしかった気がするなー。中途半端な史実が、中途半端に足かせになってる印象。いや、ソ連の宇宙開発のエピソードやソ連の風習についてもそんなに詳しいわけではないので、詳しかったら、実は違う感じ方をするのかしらん?

[ 月とライカと吸血姫 ]


2017 1 29

KADOKAWA 電撃文庫
螺旋のエンペロイダー Spin4. /上遠野浩平

『螺旋のエンペロイダー』最終巻。エンペロイダーをめぐる闘いは、はじまりの場所“牙の痕”へ。と、エンペロイダーの謎、統和機構の成立の秘密、そして、虚宇介とそらの秘められた能力。統和機構vs虚空牙といわんばかりの、上遠野ワールド頂上決戦のような展開っっっ!! どうせなら、ブギーポップや炎の魔女やイナズマも登場させて、マジもんの登場決戦でも描けばいいのにっ!!

いやー、上遠野ワールドのいろいろな要素が絡みあう展開で、めちゃくちゃおもしろい。おもしろいのだけど、一方で、私も上遠野作品はすべて押さえているわけではないし、ちゃんと楽しもうと思ったら、どんだけ前提となるシリーズを読まないといけないんだよ、って、話だよな。虚空牙にしろ、寺月恭一郎にしろ、長谷部京輔にしろ、オキシジェンにしろ、初出って何年前だよっ!! 懐かしキャラ勢ぞろいみたいで、ほんと凄いな。豪華すぎるだろっ!! ……これだけ豪華なキャラを出しておいて、結局、いつもの上遠野作品らしい終わり方。唯一残念なのは、これだけ上遠野浩平らしい要素てんこ盛りなのに、イラストが緒方剛志じゃないってことか。

[ 螺旋のエンペロイダー ]


2017 1 30

KADOKAWA ファミ通文庫
リンドウにさよならを /三田千恵

最高傑作級。第18回えんため大賞<優秀賞>受賞の新人作品で、ファミ通文庫が得意とする青春学園ストーリー。綺麗な展開で文章もうまく、こういう作品を出せるところがファミ通文庫の強みなのだよなー。あ、でも、「このラノ」にしろ「好きラノ」にしろ、ファミ通文庫って、人気投票の上位に入るような青春モノを度々出してくるのに、“文学少女”シリーズを除くと、売り上げ的にはいまいちな気もするけれど。<をい

内容は、クラスでいぢめにあっている眼鏡っ娘が、彼女にしか見えない少年と出会い励まされながら、少しづつ変わっていく物語。変わらなくてもいいところまで変わってしまう、眼鏡……orz。や、その少年、神田幸久が、過去を重ねながら眼鏡っ娘の穂積美咲に対していくのだけど、その過去の思い出と現在を織り交ぜながらの展開が、とにかく綺麗で素晴らしい。いや、コンタクトを薦めたりするのは、まったく素晴らしくないけどなっ!!

丁寧に組み立てられた物語なので展開は読みやすいのだけど、ラストまで余すところなく綺麗に描かれたストーリーがほんとに素晴らしい。最高の新人作品でしたっ!!

[ リンドウにさよならを ]


2017 1 31

来月の新刊チェック。ライトノベル発売日一覧 から。
  • 02/01 [文庫] 終末なにしてますか? 忙しいですか? 救ってもらっていいですか?#EX /枯野瑛
  • 02/10 [文庫] ソードアート・オンライン19 ムーン・クレイドル /川原礫
  • 02/10 [文庫] 魔法科高校の劣等生(21) 動乱の序章編<上> /佐島勤
  • 02/14 [文庫] りゅうおうのおしごと!(5) /白鳥士郎
  • 02/18 [文庫] 天と地と姫と3 川中島 龍虎の邂逅 織田信奈の野望 全国版 /春日みかげ
  • 02/24 [文庫] ゼロの使い魔22 ゼロの神話 /ヤマグチノボル
いよいよ『ゼロ魔』が最終巻か……。

今期のアニメは『幼女戦記』がダントツにおもしろいですね。単に幼女が過酷な戦場で戦う話かと思っていたら、まさかの中身おっさんな異世界転生かよっ!! 精神破綻者に見えつつ感情移入しやすいキャラに仕立ててあるのが素晴らしい。あとは、『亜人ちゃんは語りたい』が楽しみ。佐藤先生……。しかし、「TOKYO MX」の視聴できない地域に引っ越した結果、「ニコニコ動画」「amazonプライム」「AbemaTV」と、すべてネット配信で見るようになってしまった。使わなくなったnasneの存在意義は……。